DIALOG IM DUNKELN

先日、ダイアログインザダークというイベントに参加してきました。

まっくらな中での対話。

鳥のさえずり、遠くのせせらぎ、足元の葉を踏む音と感触、森の匂い、土の匂い、森の体温、街の息吹。

ダイアログ・イン・ザ・ダークは、日常生活のさまざまな環境を織り込んだまっくらな空間を、聴覚、触覚、嗅覚、味覚など、視覚以外の感覚を使って体験する、ワークショップ形式の「暗闇のエンターテイメント」です。

「アテンド」の声に導かれながら暗闇の中を進み、視覚以外に集中していると、次第にそれらの感覚が豊かになり、それまで気がつかなかった世界と出会いはじめます。


暗闇に対して恐怖心は余りなくて、

逆に好奇心ばかりが募って、

手渡された白杖(はくじょう)で

右を左をトントントントンしまくって、

大変楽しんでました(笑)


人は見た目がなんちゃらっていう本が流行しましたが、

逆を言えば、平等に暗闇を与えられた私達はフラットで、

何か普段の慣習や慣行にとらわれた人付き合いから解き放たれ、

不思議な昂揚感と、一体感で、全く見知らずの8人が

(たまたま私達のグループは同世代が集まってましたが、)

簡単なゲームに夢中になったり、

ビールやジュースでカンパイしたりと、

実に不思議に楽しい1時間半でした。


体験中は"楽しい!!!"っていう感覚ばかりでしたが、

こうして普段の生活に戻ると、

あの時の記憶が不思議と、

フルカラーの景色とともに思い浮かぶのです。

8人の声と喋り方の雰囲気から自分の中で作り上げられた像、

木々がざわめく音、水が流れる音、遠くで牛や鳥が鳴く声。

過去に経験したかもしれない記憶や想像がつむぎだした

思い出の色は、決して暗闇の色ではなくて、

目にもまぶしい色に満ちた世界であったことに、

人間の感覚や表現力の豊かさに

改めて驚いている(進行形)ところです。


現在、ダイアログインザダークは不定期の開催ですが、

常設開催に向けて活動中とのこと。


沢山の方々に体験していただきたいものです。