いつか王子駅で (新潮文庫)

いつか王子駅で (新潮文庫)

王子駅へ。

その昔、この地に製紙工場があったそう。

水が豊富なかの地で発展を遂げたけれど、

その水によって、場所を移すことになってしまったそう。

今でも、その名残で、紙の博物館があるそうです。

いつか訪れてみたい。


そんな訳で、王子の"ギャラリーわをん"へ。


友人企画の展示イベントで、

影絵と音楽のユニット『畔』等で活躍されている

戸井 安代さんの影絵の展示でした。(~30日迄)


東京オリンピックの年に建てられたというギャラリーは

摩訶不思議な内装で、木造で洋風に仕立てられている風でいて、

室内にレンガのプランターや、大理石風のカウンターがしつらえられていたり。

そんな空間の中、しゃんと陰を落としている作品達は

とても愛らしくて、かわいらしくて、微笑ましかったです。

照明を落とした小さな小部屋に八ミリ映写機がかたたたと音をならす中、

宙を泳ぐように風でゆらゆら揺れる子どもたちの陰。

自転車に乗ったり、遊具で遊んだり。

懐かしい小学校の校庭を思い起こさせ、

心騒ぐ感じなのだけど、ほんわりしてくる展示でした。


作家の方や、偶然居合わせた方々とのおしゃべりも楽しかった。


充実の気分を携えて、次なる目的地は、六本木。

昨年の同日に28歳の誕生日を迎えた際に、

友人からいただいたお誕生日プレゼントは、

くちろろのライブのチケット。

空間と時間のプレゼント。なんて粋。

開演ギリギリに滑り込んだつもりが、全然始まってた(汗)


どうやら、来月発売の新譜の解説会兼新曲お披露目とのことで、

2部構成の、第1部はメンバーと

デザインワークを担当された伊藤ガビンさんのトークセッション。

さらに、CD初回限定版では、活版印刷を施した特別パッケージ仕様だそうで、

その印刷技術を担当された三木弘志さんから活版印刷についてお話を聞いたり、

いとうせいこうさんの編集者時代の経験談なども聞けて、

なんだか不思議な展開に(笑)

あわせて三浦さんから、作品のたたき台となる、

絵コンテならぬ、文字コンテをこのたび拝見したのですが

これが気持ち悪いのなんのって(笑)

なんというか、この人の頭、どうなってんの?

どうして、こんなに面倒くさそうなこと、思いついちゃって、

実行してんの、バカなの?(笑)っていう。

ま、これ、最高の褒め言葉なんですけど、思わず口をついて出てきてしまうほどの

こだわりの作品で、もう、なんて言うか、気持ち悪いんです、とりあえず(笑)!

恐いもの見たさで、手に取っていただけたらな、といちファンは思います(笑)


休憩を挟んで第2部は待望のライブ形式。

"休憩はさんで トイレへいって ドリンクかって"という即興リリックをひねり出して

"TOKYO"のビートにのせて歌いだす三浦さん。

続いて、村田さんの初の歌ものの新曲。

せいこうさんのヒップホップの経年変化。

みんなで大合唱の00:00:00。

アンコールにmoonlight lovers。


アンコールに自分の大好きな曲をやってくれるこの喜びって

何の花にたとえられるでしょうかね(笑)

サポートドラムのオータコージさんの、ドラムのキックが聴こえてきた瞬間、

おわーーーーってなりました(笑)

ベースのネックの上を滑ってゆく指の音まで聴こえる距離で、

まるで楽器自体が歌っているかのようなベースが聴けたのも最高でした。


最高のお誕生日プレゼントをどうもありがとう。