手提げ籠、セロリと鳥

奇想の王国 だまし絵展 @ Bunkamura ザ・ミュージアムへ行ってきた!

これでもか、な位にだまされてきました(笑)

だまし絵というのは個人的にM.Cエッシャー*1的なるものばかりを想像してたんですが、

"まるで現実を見ているような、人の手で書かれたとは思えない、写実的な絵"も

だまし絵としてカテゴライズされ、この展覧会は成り立ってました、なるほど。

どれもこれも、息をのむようなリアリティ、絵の中に引きずりこまれそうな奥行き。

誰もが学生時代には筆を持ち、絵を描くことは体験してきたから、

例えば、あの筆をもって、直線を描くことや、

アルミのトレイや、ガラスの花瓶に反射した光が揺らめいてる様子を

色身で表現することの難しさは、想像しやすいのに

目の前の額の中の絵は、作家に息を吹き込まれ、

易々と私たちをだましてくれる、感嘆の連続の展覧会でした。


個人的にお気に入りの絵が何枚か。

ヤーコプ・マーレル「花瓶の花」

花瓶が光を反射している様子や、

花瓶のたもとにコロンと転がってる木の実があまりにもかわいくて、リアルで。


ヨハン・ゲオルク・ヒンツ「珍品奇物の棚」

額縁の中のコレクションボックス。

絵なのに、手で触れてみたくなるような珍品奇物の数々。

後々気づいたんですが、

遠くからみると、左右対称になってて、

人の顔にも見えなくないところもだまし絵的ニュアンスを含んでるんですね、フムフム。


ウィリアム・ホガース「誤った遠近法」

思わずくすっと笑いがでてしまった。

だって、本当に遠近法がおかしいんだもん!

風景だけ見てると何となく自然な雰囲気なのに

人間同士がそこに絡んでくると、

あれ・・・立ち位置おかしくない?!?!

ってことにはっと気がつくのです。


鈴木守一「秋草図」

額縁の中に額縁を描くのが、海外のだまし絵ではポピュラーな手法であるようで、

一方日本のだまし絵においては、同様に掛け軸の中に掛け軸を描く”描表装”の作品の一つ。

秋の草花が美しく描かれており、さらに、

絵の中の掛け軸から、草花がこぼれそうにはみ出しているのがまた意表をついて、素敵でした。


歌川広重「即興かげぼうしづくりシリーズ」

障子の前で、人がおかしな格好をして、影絵を作る過程を描いたシリーズ。

おもわずくつくつ笑ってしまう格好などもあって、

隠し芸大会とかで実現したら、もりあがりそうですな(笑)


ルネ・マグリット「無謀な企て」

マグリットの絵はぜひ見てみたいと思ってましたが、

教科書の中の絵が鮮烈すぎてイメージが強すぎたために

あ、教科書と一緒だ。

くらいの気持ちで終わってしまったのですが(笑)

その中で、この無謀な企ては、

男性がキャンバスでは無く空中に

女性の裸体を今まさに描いている最中、

裸体を生み出しているその瞬間という切り取り方が面白いなぁと思いました。


M.Cエッシャー「昼と夜」

個人的にキングオブだまし絵。

だまし絵の名手エッシャー

白い鳥と黒い鳥がクロスしてその余韻が、

見下ろす町の畑と同調してゆく所や、

町が一枚の絵の中で昼と夜にスイッチしてゆく様子など

もう絶妙すぎて、巧妙すぎて、大好きな1枚となりました。


金昌烈「水滴」

http://www.christies.com/LotFinder/lot_details.aspx?intObjectID=5154639

これは本当に、本物を見ていただいた方がいいと思うのだけど、

これが、絵だと言うんだから、

本当に驚かされますよね。


リサ・ミルロイ「皿」

オリーブ女子が喜びそうなファンシーなお皿を

平面にずらりと並べて鳥瞰した様子を書いた絵。

この構図で、レコードなんかを並べてたりするのをよく見たりしますよね。


パトリック・ヒューズ「水の都」

うわっ!!!

やばい!!!

絵が動いてる!?!?!

私ほんとに、目がおかしくなったかも?!?

と思わず慌てふためいたほどのだまし絵っぷりを発揮してくださいました(笑)

おそらくこのにらむドラゴンと同じような手法だとおもうのですが

http://www.youtube.com/watch?v=OrfmxwoV2F0

ぜひ体感してほしいですな。


帰りは、東急本店で、モンシュシュ堂島ロールをお買い上げ。

お家に帰って早速はむはむ。

濃厚なミルクの味がする生クリーム。

ほわっほわのスポンジ。

土曜の午後、幸せな時を過ごしました♪


さて。

ドラクエ始める前に

ちょろっと走ってくるか☆